近所のスーパーに買出しに行く。
生鮮食品売り場。
理由も書かれず大幅に値下げ(50%以上)されている物がある。
よく見ると、産地のところに“商品に表示あり”と書かれている。
まぁ、ここまででだいたい感づく。
が、商品を手にとってみても表示が見つからない。
裏返してみる。
パッと見、見つからない。
隅のほうに。
とてもとても遠慮がちな小さなシール。
“茨城県産”の文字。
ふと、顔を上げると、“頑張ろう日本”と書かれた大きなポップ。
無性に腹が立つ。
一体どれ程の気持ちが籠ったポップなんだろうか。
気持ちが微塵も伝わってこない。
安くしてるので是非買ってください、っていう売り方ならまだ分かる。
でもよくよく見ないと値下げ理由が分からない。
産地を表記したシールの貼った面を見事に底にして並べてある。
それも小さな小さな文字が書かれた小さな小さなシール。
明らかに、バレたら売れない、何とか隠して売ろう、という姿勢が見える。
けれど、本当にそうでもしないと売れないのかもしれない。
スーパーだって商売だ。
なんとしてでも売りたい気持ちは分からなくもない。
そんな今の世の中を思うと、今度は言いようのない哀しみが込み上げてくる。
曖昧な対応。ハッキリしない基準値。
不安を煽る報道。
あと少しだけでも、明確になれば。
そう思うけれど、考えてみると難しい。
レントゲンやらCTやらと比較しても、それらは24時間365日続くものではない。
前例がなければ、どんなに考えてもそれは机上のことでしかない。
リスクを研究するにしても、コホートもケースコントロールも難しいだろう。
ぶつけようの無い怒りと、やりきれない哀しさと、
くちゃくちゃな思いが混ざり合い、
その可哀相な白菜を、私は買ってきて食べた。
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